お久しぶりのつわぶきです。
私事が立て込んでおり、更新が遅れてしまいました。
記事を書くのは本当に楽しいので、今後も時間のある限り投稿していきたいです!
abemaや王座戦もありましたが、ひとまずは直近の都成―藤井戦(竜王戦)の考察を書いていきたいと思います。
目次
都成 五段 vs. 藤井 七段 戦の進行と考察
攻撃体制を築きながら様子見(28手目:41玉)
藤井将棋では、序盤に桂の機動力を活かすのが特徴です。
本譜は早々と右桂を跳ね、28手目にようやく玉が動きました。
前局の対 深浦9段戦ではほぼ同一の局面から右玉を指しましたが、本局ではギリギリまで様子見をして玉を左辺に動かしました。
先手の千日手打開(69手目:45桂)
さて、角交換があったあとに先手は3筋の歩を交換して打ち直し、2枚の金を繰り替えるなど消極的な手が続きます。後手としては十分な形勢が続きました。
そんな中、69手目に45桂という強引な手がさく裂し、流れが互角に戻りました。
桂損しても2枚の銀が働けばよし、という考え方で、攻めとしては成立しています。
しかし、以前に記事で考察したのですが、藤井将棋の特色は「角と桂馬の使い方」にあります。
>>>【徹底解説】 藤井聡太七段を多角的に考察する(2)
アマチュアっぽい人読みになりますが、藤井先生に両方の駒を渡すのは実戦的に危険となるような……(苦笑)
僕だったら千日手に逃げるか、期を見て67銀~56歩の組み換えをやりそうです。
仮に歩をもらえたら、24歩~25歩の継ぎ歩も面白そうですからね。
積極的すぎた(?)角(83手目:44角)
83手目に都成5段は角を打ちましたが、藤井先生の対応が絶品でした。
24歩で飛車を取りましたが、この辺りでほぼ読み切っての対応でしょうね。
なお、飛車を引き上げておけば、無難な応酬が続いているところでした。
やわらかい受け(92手目:82飛)
この手が好手でした。
61金ももちろんあって手堅いのですが、ここに金を投入するのでは攻めが薄くなりそうです。
打った金が玉から遠いのも気になるところです。
本譜は銀を助けながら92飛を見て、持駒を節約した一石三鳥の手。
藤井将棋の特有の見切りが発動していますね!
96手目:満を持して端攻め
ギリギリまで駒を蓄え、一番弱い端を効率よく攻めています。
寄せる際も、彼我の安全度をしっかり考慮し、駒を渡さないように心がけています。
自玉への反動も最小限に抑えていて、見習いたいポイントです。
詰み筋へ(104手目:97金)
97金を見て都成5段の投了となりました。
以下は92香で銀が入ることもあり、簡単な並べ詰みになります。
それにしても、ふわっとした藤井玉、全く寄りませんね……
ニコ生さんで昼食速報来ました。
藤井七段 イレブンのサービスランチ(ハンバーグ&エビフライ盛合わせ)
都成五段 山がの親子丼・冷そばセットそしてお二人とも何らかの懺悔する人になってる(笑) pic.twitter.com/ba2ASHcBd5
— みっひー (@Jun_miffy) 2018年6月25日
記事の流れとは前後しますが、対局中の様子です。両者の息遣いが伝わってきました。
やっぱり将棋ってしんどいものですよね。
挑戦者決定3番勝負まで、あと4勝!
引用:https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/31/hon.html
以前に【徹底検証】の記事の中で触れましたが、竜王を獲得すれば、今年中に8段昇段となります!
>>>【徹底解説】 藤井聡太七段を多角的に考察する(2)
次戦は強豪の増田6段。これまでの対戦成績は藤井7段の2-0ですので、増田6段としても負けられない状況でしょうね。
今後も竜王戦に注目していきたいと思います!
直近の藤井7段の成績
今年度の藤井先生の成績は9-0です。
持ち時間が5時間以上の将棋も、棋士になってから1局しか負けていません。
(30連勝がかかっていた佐々木6段戦のみ)
どうやって崩せばいいんだ……
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