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【徹底解説】 藤井聡太七段を多角的に考察する(2)

2018/06/18
 
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つわぶき
アマチュアの将棋愛好家。 バランス重視の振り飛車党。全国大会団体戦で優勝経験あり。 普段は将棋の戦法や棋界情報などを発信しています。

藤井7段徹底分析の続きになります。
今回はプロ入り後のお話です。プロ入りまでは前回の記事に書いているので、そちらをご覧ください。



最年少棋士誕生、そして連勝記録更新

またしても記録樹立

藤井先生はプロ入り直後も世界中の将棋ファンを沸かせていきます。
なんと29連勝を達成し、あっという間に全棋士歴代1位の公式戦連勝記録を打ち立てました。

破った相手と戦型、棋戦名を表にまとめました。(結構大変でした。笑)
第1局のみ2016年に指され、その他の対局は2017年です。

対局相手も新進気鋭の若手棋士や大ベテランなど、いろんな棋士と対局しています。
29連勝という数字はそれだけでも凄いものですが、特筆すべきはそれだけではありません。

(1)報道や注目をプレッシャーに感じない精神力
(2)様々な棋風への対応力
(3)先輩棋士の「藤井対策」を上回る地力

将棋のスタイルのことを「棋風」といいます。
自分の将棋にスタイルを見出さなければ勝つことはできませんが、通常はその過程で、どうしても苦手な棋風というものができてしまいます。
そういった中で29局もの間、様々な棋風を相手にして連勝を積み上げてきたのは驚愕に値します。

また、むしろ対局相手のほうこそ「止める」プレッシャーを感じていたという見解は、すでにこちらのレビューで述べたとおりです。



連勝を止めた棋士は?

7月2日に行われた、30連勝がかかった対局。注目の対戦相手は「勇気流」創始者の佐々木勇気5段
こちらの記事でイケメン棋士として登場いただいてます…! 余談ですが、「イケメン棋士」の記事で挙げた方々、対局のない青嶋5段以外は藤井7段に全員勝っていますね。)

序盤のリードをそのまま押し切る格好で佐々木5段が勝ち、「連勝を止めた棋士」として注目を浴びるようになりました。
僕はこの対局をネット中継でみていましたが、両者の毅然とした佇まいが印象に残っています。

29連勝以前の連勝記録は?

この連勝記録の前には、どのような連勝記録があったのでしょうか?
ランキング形式で見てみましょう。

3位 塚田泰明九段、羽生善治竜王、山崎隆之八段(22連勝)

3位となる22連勝には3人が名を連ねています。

一人目は塚田9段。22連勝の原動力は「塚田スペシャル」という伝説的な戦法。
この1つの戦法を武器にこれだけの連勝記録が達成された例はありません。
連勝記録・一世風靡した戦法という点で、将棋界の記録と歴史に残っています。

二人目は羽生竜王。
1992年の4月から9月にかけて達成され、当時の歴代2位タイの記録です。
91年に棋王を奪取して以来、今日まで何かしらのタイトルを持ち続けています

三人目は山崎8段。
98年のプロデビューから約5年後、5段だった2003年3月から7月にかけて達成。
当時の歴代3位の記録でした。
今でこそ少しふっくらされましたが、好青年なサッカーファンという印象でした。

2位 丸山忠久九段(24連勝)

94年6月から10月にかけて達成。プロ入りから4年後、5段時代の記録です。

当時のA級棋士や八段、九段のトッププロを次々と倒しており、当時名人を奪取して五冠王だった羽生竜王も含まれています。

1位 神谷広志八段(28連勝)

神谷八段は81年3月に19歳で四段プロデビューを果たしています。
そして、驚異の28連勝は、五段時代の87年2月から8月にかけて達成されています。

今回の29連勝にあたって寄せた神谷先生のコメントが話題になりましたね。
「オッサン流」を自称し謙遜しいな神谷先生、ますますファンになりました。

将棋界全体における藤井現象の意義

よい話ではないのであまり言及しませんが、当時将棋界はソフトの問題で信頼を失いつつありました。
それが、歴代最年少プロの誕生やその29連勝、羽生先生の永世7冠の話題で上書きされたのは、ただただ幸運だったのではないかと思います。偶然重なった明るい話題がきっかけとなり、テレビゲームの代替ツールとしての将棋がブームになったのは、すでに皆さんの知るところです。
例の問題、残念なことに「クロに違いない」という知人は何人かいましたが、証拠もないのに処分を課した連盟は公益法人としていかがなものかと僕は考えていました。



そして、最速の昇段記録

雑誌「将棋世界」編集部のツイートが話題になりました。

藤井7段が昇段したのは15歳9か月、プロ入り1年7か月後でした。
これまでの記録は加藤一二三9段の17歳3か月、2年8か月後。

まさに「将棋会始まって以来の神童」という言葉が相応しい15歳ですね。
同じ時代に生きていて幸運に思います。

今後の展望

タイトル獲得と8段昇段

ご本人は記録の面を意識していないとは思いますが、やはりタイトルや昇段を狙ってもらいたいですね。
8段への昇段規定は、次のようなものがあります。

竜王位1期獲得
順位戦A級昇級
タイトル2期獲得
七段昇段後公式戦190勝
(出典:日本将棋連盟 昇段規定のページ

やはりカギとなるのは竜王戦でしょう。
棋士全員参加棋戦である竜王戦でタイトルを取れば、タイトル獲得と同時に8段昇段となります。

竜王を持っているのは羽生先生。挑戦者となるのも険しい道のりですが、今までの破竹の勢いがあるので「もしかしたら…」を期待しても問題ないでしょう。

今後も将棋界から目が離せませんね!

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