観る将から指す将まで

【エッセイ】棋譜の「著作権」について思うこと

 
この記事を書いている人 - WRITER -
つわぶき
バランス重視の振り飛車党。最高R2511。
仲間に恵まれ、高校時代に全国大会団体戦で優勝経験があります。

将棋の普及にも興味があり、子ども将棋教室を何度も開催。
駒の動かし方から教えるほか、指導対局を実施。延べ250人以上を指導しています。

また、これまで海外20か国以上を訪問。滞在先で将棋の普及やチェスの対局を楽しんでいます。

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棋譜の「著作権」について思うこと

 

棋譜の著作権問題。
弁護士の方が法的に動こうとしたことも相まって、関心のある方は多いのではないでしょうか。

僕は法律の専門家ではありませんが、棋戦ごとに異なっているガイドラインについて、やはりいろいろ思うところがあります。職業柄法令に触れることもあるので、簡単に個人的な所感を残しておこうと思います。

将棋の対局は、対局者2人の頭脳が織りなす創作活動であることに疑いはありませんが、全く同じ手順や局面が理論上再現可能である以上、著作物であるとは思えません。

「棋譜は天気予報やサッカーと同じ、事実の記録」とかねてから思っていました。
僕はソフト指し問題の際にもチェスの世界を参考にしたことがあり、今回も”chess game copyright” で検索したところ、オンラインチェスのサイトchess.comのフォーラムに、下記のコメントがありました。

My understanding (not a lawyer and don’t pretend to be one) is you can’t copyright the moves to a game. You can copyright the commentary. You can copyright a collection of games.

チェスの指し手やゲーム自体に著作権はなく、棋譜へのコメントは著作権で保護されるという一般の方の解釈です。
chess.comは将棋倶楽部24にあたる大御所サイトなのですが、このように公式サイトで自由にスレッドが立てられるのがいいですね。

ところで、そもそも著作権が問題になった背景ですが、将棋界が歴史的にメディアにスポンサーになってもらっており、連盟が弱い立場にいることや、個人のインターネット配信が普及してきたことが原因であるように思います。




しかしながら、このように現状には問題が山積みです。
連盟も現場主義なのでしょうか? 縦割りで仕事をしているようで取扱いに矛盾が生じており、混乱しているように思います。
また、多分みなさんも疑問に思っていることでしょうが、ガイドラインに違反した場合の罰則規定やその根拠が不明確であり、取扱をしっかり定義するべきでしょう。

スポンサーの顔色をうかがうために、表面的に仕事をしたツケが回ってきているのが実態ですね。

現在はガイドラインを守らない人が得をしている無法状態。
インターネットにはプロの最新の対局の棋譜があふれかえっています。棋士の生活が懸かっている問題であることは理解ができるのですが、公益を追求する公益法人として、連盟がファンの納得がいく基準を法の専門家とともに作ることを切に願います。
もちろん、どの法令に違反することになるのか明確に根拠を示すことも併せて必要だと思います。


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