順位戦のハイライトです。(将棋DBの棋譜はこちら)
大阪北部の地震で延期となった本局。
対局相手はおやじギャグで売り出し中(?)の豊川先生で、待ちに待ったファンも多かったのではないでしょうか。
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豊川先生、昔は「引っ越し好きのダンディなおじ様」のイメージだったが、最近は先生の著書の影響で「ヘップバーンおじさん」としか見れなくなってきた。今日の挨拶も「マンモス」だったそうで。
キャラ作りええな。— つわぶき@全国優勝将棋ブロガー (@tsuwa_chesshogi) 2018年7月3日
意表の向かい飛車(12手目:22飛)
豊川先生は後手番で意表の向かい飛車を選択しました。
僕としては、ようやく対抗形の将棋が解説できて一安心です。笑
僕はあまりノーマル向かい飛車を指さないのですが、その理由として「56歩を突かずに24歩対策をされると向かい飛車指しにくい」と思っているためです。逆に5筋の歩が突いてあって、24同角のときに敵玉を睨めるのは相当大きい。
56歩が早々に突いてある形だったら、向かい飛車を選択することも結構あるんですけどね。
つわぶき流オープン四間でも、分岐で向かい飛車に転戦する筋を示しています。
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後手、仕掛ける(38手目:35歩)
先手の金銀の連携が悪いところに好機とみて、後手から仕掛けました。
後手の駒組もほぼ飽和しているのも理由の一つだったでしょう。
しかしながら僕個人としては先手持ち。理由としては、次のようなことが挙げられます。
- 端の位が大きい
- 78金の一手はどこかで入りそう
- 一発85歩の反撃が早い
CPUもこの辺り+500~+800を示していました。
飛車の行き場所(71手目:46銀)
さて、先手の駒が上ずっていますが、これは厚みととらえるべきです。
ここで65飛と指せば振り飛車にも楽しみがあったと思いますが、本譜は37飛成。
これで勝負が決してしまいました。
数手先には盤石の態勢で、先手に負けはなくなってしまいました。
終局まで指したい手を全部指して勝った印象です。
<数手先と投了図>
ニコ生で観ていましたが、本対局は上村先生が豊川流の「おやじギャグ」を交えた解説、ひふみんこと加藤先生の歓談など、非常に和気あいあいとしていてほっこりしました。
書店でパラっとめくったのですが、棋士や実在の人物にあやかっている、おびただしい量のおやじギャグにクスリと来る本です。観る将の方にもおススメ。
ぜひご一読ください!
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