つわぶき将棋の園

【王位戦】豊島将之 棋聖 vs 菅井竜也 王位 第59期王位七番勝負第3局(1日目)




王位戦(豊島ー菅井)第3局1日目の考察です。棋譜(中継サイト)
第1局目と同様、先手中飛車 対 居飛車の対抗形になりました。

(関連記事:王位戦第1局 王位戦第2局

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(関連記事:トップページ、 はじめに、 「つわぶき」自己紹介

66銀型を強制(14手目:64銀)

豊島8段は先手中飛車に対し、角道を開けず64銀
66銀型を強制した意味があり、もちろん本譜も66銀と進みます。

先手中飛車の直近の主流は56銀型で、後手がそれを嫌った意味もあるでしょう。
45銀からの軽快な攻め味を含みとして見せておく筋が有力視されており、角道不突き左美濃の対策としても注目されています。

なお、ほかの居飛車側の方針としては、角道を開けて44銀を急ぐ指し方もよくあるところ。
(中飛車側としての対策はこちらの記事で披露しています!)

いずれにしても、左右どちらかの銀で早めに55の歩にプレッシャーをかけているのですね。

先手が欲張る(37手目:18香)

先手は前回の図から5筋の歩交換~銀交換を行い、穴熊を目指します
穴熊を構築してから駒をぶつけて戦っていくのが普通の指し方で、駒を交換してから穴熊を組むのは珍しいと言えるでしょう。
この手に代えて38銀なら自然な進行だと思います。

激しく行く順も考えられましたが、33角としてカベ形をほぐします。以下、28銀22玉
豊島8段は穏やかな順を選びました。

豊島8段が封じる(49手目:56飛への応手)

この局面での先手の主張は、豊富な持駒と大駒の軽い形。後手は固さとやわらかい抑え込み体制。

豊島8段の封じ手としては、次のものが挙げられると思います。

ここまで穏やかな進行で来ていますので、流れ的には76歩からじわじわ抑え込む手を第一候補にしたいと思います。



次の一手は、この将棋の一つの分岐点。
56飛が指されたのは午後5時だったのですが、この局面で午後6時まで考えて封じ手に持ち込んだのは、一種のテクニックと言えるでしょう。

>>>第3局2日目の記事はこちら!




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