観る将から指す将まで

研究がプロ棋戦に! 後手超速2枚銀への対策(叡王戦 木下ー宮田戦から)【★×4】

 





つわぶきです。
今回はプロ棋戦解説 兼 久々の将棋講座ということで、先手中飛車を扱います。

初手56歩から始まる中飛車を「ゴキゲン中飛車」と呼ばない人もいますね。
僕もそうで、先手番を「先手中飛車」と呼び、後手番を「ゴキゲン中飛車」と呼んでいます。

閑話休題。
今回は密かに有力だと思って温めていた超速2枚銀への対策が、叡王戦 木下ー宮田戦で現れました。
簡単に解説したいと思います。

  • 【叡王戦】木下浩一 七段 vs 宮田敦史 七段 第4期叡王戦段位別予選七段戦

なお、順位戦 西川―藤原戦(2013)では16手で同一局面。
中飛車側が低い駒組みから54歩の捌きを敢行しましたが、後手勝利に終わっています。

僕はこの戦型では右銀を56に持っていく構想をよくやっているのですが、最近温めていた研究手があり、いつか実戦投入しようと考えていたところにこの将棋が指されました。

さて、本譜の進行です。
何気ない序盤のようですが、飛車のコビンが空いたこの瞬間をチャンスと捉える一手があります。
それが57銀! 5筋の位を放棄を放棄する思い切った手ですが、55銀には56銀とぶつけて角を交換してしまえば、後手が34歩と74歩を突いたことがマイナスに働くという発想があります。

本譜も、「取れなければ気合い負け」とばかりに55銀と指しますが、
以下56銀64銀22角成同玉45銀32金77角!と打ちます。
銀のサポートがあるため、角のラインが非常に受けにくくなっています。

後手は仕方なく33角と受けますが…

ここで一度は交換を拒否する66歩が好手。

45の銀の存在も相まって、33に打ったばかりの角が負担になっている一方、先手の角はしっかり守られています。
65歩が相手の銀に当たるため、手番を握りながら軽快に捌く権利を得ました。

僕は大体この辺りで検討を打ち切っていたのですが、本局で先手は優位を拡大していきます。
以下、75歩65歩73銀引75歩76歩33角成同桂34銀66角と進みます。




一見してこの角打ちが厳しいようですが、ここでさらにそれを上回る厳しい手がありました。

74歩!同銀54歩!同歩同飛73銀41角!

さてこの局面。
金銀が使いにくい後手からは思わしい受けがない一方で、先手からは様々な狙い筋があります。

  • 32角成で金をはがす手
  • 5筋に歩を垂らす手
  • じっと53飛成~43銀成を狙う手

以下、31玉32角成同玉53金と進み、後手の左辺が完全に孤立しました。
ただ、攻めの効率が抜群なのと引き換えに、攻め駒の枚数が少なくないので要注意。
構想としては優秀ではありますが、実戦投入する前に終盤までしっかり研究して臨む必要があるでしょう。
この将棋はこのあと少しもつれるのですが、先手勝利に終わっています。

後手ゴキゲンを指すとイップスも起きており、中飛車自体から離れていましたが、今後は76歩34歩56歩から始まる先手中飛車の採用率を上げていこうと思います。
(初手56歩は相振り飛車が自信ないので見送ります。)

 

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