【エッセイ】(大橋流・伊藤流)知ってた?駒の並べ方とその理由
仲間に恵まれ、高校時代に全国大会団体戦で優勝経験があります。
将棋の普及にも興味があり、子ども将棋教室を何度も開催。
駒の動かし方から教えるほか、指導対局を実施。延べ250人以上を指導しています。
また、これまで海外20か国以上を訪問。滞在先で将棋の普及やチェスの対局を楽しんでいます。
当サイトについてはこちら、自己紹介はこちらをご覧ください。
現在twitter(@tsuwa_chesshogi)で将棋の質問を受付中!
今回は駒の並べ方について説明します。
将棋の駒、皆さんはどのように並べているでしょうか?
「ネット将棋しかやってないから駒を並べたことがない」なんて方もいるかもしれませんが、対面して指す将棋はずっと面白いですよ!!
もちろん配置を間違っていなければ大丈夫なのですが(「飛と角の位置が逆」というのが一番多いミスです)、駒の並べ方は一種のマナーだと思ってもらったらいいでしょう。
目次
不慣れな手つきでも、並べ方を知っているたけで対局相手は「オッ」となります。
並べ方にも流派があり、名前がついていますのでご紹介します。
〇大橋流
将棋を指す人は、ほぼ100%この並べ方をします。
玉を置いた後は左、右、左、右、と駒を並べていきます。
日本には左上位の考え方があり、それに即して並べているのです。
例えば舞台の左側(客席から見て右側)を「上手」、右側を「下手」と言いますね。
「こいつは俺の右腕」なんてときも、「俺」は左側なので立場は上です。
〇伊藤流
僕の20年以上の棋歴の中で、この並べ方をしてきたのは5人ほどです。
駒を並べる順番は二大流派なのですが、残るこちらは相当マニアックな並べ方になります。大橋流が簡単なのに比べ、伊藤流は多少複雑です。
伊藤果先生は、苗字が一致しているという理由で、一時期この並べ方をしていたとのこと。
桂までは大橋流と同様で、左からずらっと歩を配置。その後に香、飛、角。
これは、最後4枚の駒が相手陣に直射しないよう、歩で蓋をした意味があります。
「並べる際に駒の利きが相手陣地に直射するのは失礼」という理由に奥ゆかしさを感じて、僕も一時期伊藤流で並べていました。
僕は伊藤流の並べ方の由来を指導棋士の方に教えてもらいました。その方も奨励会退会後に由来を知ったそうで、自分にもまだまだ知らないことがあると驚いたそうです。
単なる駒の並べ方といっても、由来を知ると面白いですね。
〇関連棋書
『昭和将棋史』
大山康晴先生の著書。amazonでは1円から購入できるようです。何か他のお買い物のついでにいかがでしょうか?
『日本文化としての将棋』
文化史から見た将棋。そのゲーム性や社会性などを、プロ棋士や専門研究者が語り尽くします。
『将棋の歴史』
謎が依然多い将棋史に関する研究がまとめられています。
〇アンケート、やってみました
今回の並べ方の由来を知っていたか、twitterのみなさんに答えてもらいました。
大体6割以上の方に何らかの新しいことを知っていただけました! ご協力ありがとうございました!
[アンケートのお願い] 駒の並べ方の流派とその由来について、
— つわぶき@全国優勝将棋ブロガー (@tsuwa_chesshogi) 2018年6月8日
仲間に恵まれ、高校時代に全国大会団体戦で優勝経験があります。
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また、これまで海外20か国以上を訪問。滞在先で将棋の普及やチェスの対局を楽しんでいます。
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