【藤井聡太】(祝16歳!) 藤原直哉 七段 vs 藤井聡太 七段 第27期銀河戦予選
仲間に恵まれ、高校時代に全国大会団体戦で優勝経験があります。
将棋の普及にも興味があり、子ども将棋教室を何度も開催。
駒の動かし方から教えるほか、指導対局を実施。延べ250人以上を指導しています。
また、これまで海外20か国以上を訪問。滞在先で将棋の普及やチェスの対局を楽しんでいます。
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藤井聡太七段、15歳ラスト対局で勝利「また次の1年もこれまで以上に成長できれば」https://t.co/ai6EGhxGBG
「あまり意識していなかった。また次の1年も、これまで以上に成長できれば。16歳の1年間は強くなる上でとても大切と思うので、しっかり上を目指して取り組んでいきたい」
— みっひー (@Jun_miffy) 2018年7月18日
藤井先生、16歳の誕生日おめでとうございます!
ということで、銀河戦予選のハイライトです。(将棋DBの棋譜はこちら)
銀河戦は持ち時間が25分と短く、長考派で知られる藤井7段がどのような将棋を見せるか注目していました。
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矢倉模様に(12手目:33銀)
先手の矢倉模様を見た藤井7段、自身も飛車先を銀で受けます。
プロの先生に聞いたのですが、最近は銀を77に上がる展開が見直されているとのこと。
ただ、以前の竜王戦トーナメント増田ー藤井戦のように、先手は銀に中央に使っていく展開になりそうです。
後手としても、そういった展開なら銀を33に持っていくことはマイナスにはなりません。
今後も類似の戦型が増えていくと予想しています。
選択の岐路(33手目:86同歩への応手)
後手が8筋を突き捨てたところで、藤井7段は86同角と応じました。
もちろん藤井先生も承知でしょうが、ここは85歩の「継ぎ歩」もあったと思います。
予想される展開としては85同歩同飛55歩。8筋は97桂~85歩の非常手段で受けることになりそうです。
8筋は完全に後手に明け渡すのですが、先手の主張は持ち歩の多さや中央の手厚さ、そして後手陣のカベ形。
この展開でも後手は互角以上と思いますが、踏み込まなかったのは持ち時間が少ない勝負ならではの冷静な戦術ということでしょう。
凌ぎ方(48手目:88歩成への応手)
本譜はお互いに飛車先から攻めます。
先手の66の銀と対照的に33にいた銀が2筋の攻めを遅らせており、後手十分の棋勢です。
27歩・88歩成の手裏剣を飛ばしたところが上図。
既に後手十分ですが、先手としては強く88同金と取ってみたかったところです。以下59角成同金88龍に78銀でどうか。
後手も2筋を受けないといけないのですが、歩切れなので一筋縄ではいかないと思います。
本譜は77金と上がったのですが、99とで飛車先が一気に軽くなってしまいました。
以下、68角77角成同桂と進んだのが次の図です。
待望の反撃(53手目:77同桂への応手)
ここで89飛成でも後手優勢ですが、本譜のとおり78金!と打つのが最善で、勝勢です。
同玉は89飛成までの1手詰めなので玉を逃げるほかありません。
以下58玉68金48玉に22香!
23歩同香24歩同香同飛に15角成の王手飛車が決まりました。
ちなみに、プロ間では王手飛車はかけたほうが負けるパターンの方が多くなっています。
「王手飛車をかけさせて勝つ」と言い換えるべきかもしれません。
後の展開にしっかり読みを入れているのですね。
しかしながら、本局はここまで気持ちいい王手飛車が見られるとは…… 藤井将棋の鋭さが光りますね。
<投了図>
以下、玉を逃げても容易な即詰みがあります。
これで14歳最後の対局を勝利で飾る結果となりました。
藤井7段は不調ではない
増田6段や斉藤7段戦の敗北、先日のNHK杯での今泉4段戦も敗戦に終わりましたが、藤井7段が不調というわけではないでしょう。
全て後手番ということもありますし、NHK杯はアマチュア経験の長い今泉4段が指しなれている早指し戦。
長い将棋で負けることはほぼないと思います。
(ところで今泉4段はアマ時代が長いので面識があり、将棋は捌き重視な棋風、性格は個性的な方という印象です。機会があればその話もおいおい。)
今日で16歳を迎えた藤井先生。さらなる飛躍を祈念しています。
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